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サッカー撮影93(画像データ) [サッカー撮影]

今回はいつものHow to的な話題から離れた話を一つ。

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先日、ある保護者の方からこう言われました。
「息子の写真を欲しいんだけど。いや、データで結構です。プリントは自分でしますから」
サッカーを撮っておられる皆様には、そんな声が掛かった経験をお持ちの方、多いのではないでしょうか。ただ私は、この言葉にちょっと違和感を感じてしまいました。
まず、「データで結構です」とはどうでしょう。デジタルカメラで撮った写真はデジタル画像であり、データです。昔のフィルムカメラで言えば、ネガと同じです。「プリントした写真ではなく、ネガをください」と言っていること同じで、如何に親しい間柄だったとしても、簡単にいえる言葉ではないと思うし、簡単に渡せるものでもないと思います。
カメラのシャッターボタンを押せば写真は撮れます。しかし、これまでこのブログで長々と述べてきたように、サッカー写真として見られるような画を撮るには、それ相応の機材と撮影者の努力が必要です。真夏の炎天下の試合でも、ピッチの傍らに立ち、選手と同じように汗を流しながら、懸命にファインダーを覗いて撮った成果なのです。その点を分かっていただけたなら、涼しい木陰でのんびり観戦していた方が気軽に「ちょうだい」は、ちょっと厚顔とは言えないでしょうか。画像データは我々カメラマンの成果であり、努力の結晶であり、貴重なものであり、大切にすべきものだと思います。確かに経済的価値を考えれば、カメラやレンズの機材の方が、撮った写真よりも価値は高いのでしょうし、そんな機材を大切にする気持ちもよく分かります。けれどその機材は、自らが望む画を得るための道具であり、そうして得られた写真自体こそが撮影者の望むものであり、大切にすべきものです。

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次に、撮ったデジタル画像にはExif Dataが埋め込まれています。撮影日時はもちろん、使用機材や絞り値・シャッター速度、カメラの設定情報、更にカメラのシリアル番号やGPS機能内蔵なら撮影場所までも含まれます。画像データを渡すということは、(そのExifを消さない限り)そんな情報をも渡してしまうことになります。そのこと自体が大した情報流出にはつながらないかもしれませんが、渡す相手によっては、気になる点でもあります。
もう一つ、気に掛けるべき点があります。写真をデータで渡すということはネガを渡すということと同じだ、と先ほど書きました。つまり、画像データさえあれば、どんな大きさでも、何枚でもプリント可能ですし、任意にレタッチもトリミングも可能、そして劣化なく複製も可能です。そんな画像データを渡してしまうと、撮影者の手から離れて、どこでどのような形で出てくるのか分かりません。転売されるかもしれないし、どんなサイトで載せられるか分からないし、一部分だけを切り取って加工して、撮影者の意図しない形になって現れる危険性もあるのです。そういった点をきちんと把握・理解している方なのか、渡す側にも精査する必要があると思われます。そう考えると、「ハイ、ハイ」と気軽には渡せないですよね。また渡した方は信じられる方だとしても、その方が第三者に流通させるかもしれない、ということも考慮すべきでしょう。
写真がデジタルになった恩恵は多々あります。しかし現在の写真を取り巻く環境は、難しい側面があるのも事実です。自らが懸命に努力して撮った写真です。大切にしたいですし、またその管理もキチンとやるのがカメラマンの責務の一つだと思います。

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