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7D MarkⅡ ファーストインプレッション(その6) [カメラ機材]

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前回、7D MarkⅡ(7D2)に新設された6つのCaseについて書きました。これは、「被写体追従特性」「速度変化に対する追従性」「測距点乗り移り特性」の3つのパラメーターの設定値で区別されているようですが、たとえばこれらを6Case全て「0」にした場合、同じ効果を生むのでしょうか?
答えは、「NO」です。CANONが7D2用に用意した6つのCase。これらはそれぞれ、表面的には3つのパラメーターの差異で表されていますが、その裏側には(つまり我々ユーザーが触れない所に)それぞれのシーンに応じたアルゴリズムが有り、それはこれまでの多くのプロからフィードバックされた蓄積の結果なのですが、それぞれのCaseのアルゴリズムは異なるので、表面的な3つのパラメーターを同一にしても、同一の結果を生まないそうです。ちなみに、1DXのものとも微妙に異なるそうです(以上はCANONに問い合わせた結果、得た返答です)。
そうなると、6つのアルゴリズムに3つのパラメーターの組み合わせ、ということになります。指定するAFモードやAFフレームも関係してくるでしょうし、その組み合わせの数は膨大になるでしょうから、一つ一つをユーザーが検証していくことは難しいでしょう。今回の7D2にCANONが用意したAI SERVO AFの制御系は、なかなか奥深いです。アルゴリズムと一言で言いますが、はっきりしたON/OFFのようなものでもなく、撮影者自身の使い方・感じ方でも微妙に変わるものなので、そう単純ではないです。CANONに問い合わせた時の担当者は、「もし自分なりの設定を探そうとするなら、最もベーシックなCase1から始めてください」と言ってました。ここは、CANONのアナウンス通りに始めてみるのが適切だと思います。その上で不満点が出てくるようならば、その時に試行錯誤すべきで、撮る前から考え込んだり心配したりするのも損、と思いました。
で、私の被写体はサッカー。これに該当するのは、Case4です。四の五の言わず、まずこれで高校サッカーを撮ってみました(使用したレンズは、EF300mm F2.8 L IS USM)。結果、得られた感想は、「Excellent !」です。
まず、曖昧な画が非常に少なくなりました。下の画は、先月7Dで撮ったものです。撮影データを記しておきます。
CANON 7D+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm 絞り優先AE シャッター速度 1/2000 絞り F3.2 評価測光 露出補正 +-0 ISO 200 RAW
AI SERVO AF AFフレーム1点指定(領域拡大無し) 高速連写(秒8コマ) ノートリミング

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常日頃から「選手を大きく撮る事」と言っている私が、こんな作例を出すのは恥ずかしい事なのですが、分かりやすい例が他に見つからなかったのでご勘弁ください。選手自体は動いていますから、AI SERVO AFを使うのですが、だいたいファインダー内で被写体が小さいと、連写してもピントが曖昧な画が散見されます。上の画も連写した1枚目はピンが来てますが2枚目(左)はダメ、前ピンです。選手のズボンのアディダスマークと地面の人工芝を見れば分かります。実はこんな経験、7Dユーザーなら有るのではないでしょうか。
ところが、同じようなシチュエーション(使ったレンズは同じ)で7D2は、そんな曖昧なピントの画がグッと少ない。下に載せた作例も、撮影データを記しておきます。
CANON 7DMarkⅡ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm 絞り優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.2 評価測光 露出補正 +-0 ISO 125 RAW
AI SERVO AF AFフレーム1点指定(領域拡大無し) 高速連写(秒10コマ) ノートリミング

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上の7Dの時よりもファインダー内で選手は小さいのに、4枚ともしっかりピンが来ています。背景が緑のネットで、こんな場合はピンが持って行かれることも多いのですが、この7D2のクロス測距点は優秀です。これは、ファインダー内で狙う被写体が小さかった例ですが、いつも通りの大きさで被写体を捉えた時に、もちろんAF性能が落ちることなどありません。
たったこれだけの作例で、AF性能を云々するつもりはありませんが、7Dから5年の歳月をかけて登場した7D2、その進化は撮れば感じられます。動体撮影におけるAFの性能とは、様々な条件下でのジャスピン率(歩留りとも言います)と、撮影者の欲するタイミングを撮れる速さだと思います。Kissで撮ったジャスピンの一枚と7D2のジャスピンの一枚を並べて、AF性能を計ることはできません。どんなカメラ・レンズを使おうとも、ジャスピン以上のジャスピンは無いのです。問題は、多く撮った中で、そんなジャスピンの画がどの位の割合か(動体を予測する・追従する能力)。そして動く被写体に対して、撮影者の意図した瞬間に確実にジャスピンにしてくれる速さ(ピント合わせ中でもシャッターが切れるので、AFが遅いとピントが来ない画が増える)。これらは何も、ボディ側だけの性能に由来する訳ではなく、レンズにも要求される性能ですが、秒8コマの7Dに比べ、秒10コマに増えたにも関わらず、7D2の方が明らかに歩留まりが良い。動きが不規則で、その速度も一定ではなく、動きながら形を変えるのがサッカー選手ですから、100点満点とはいかない。実際、7D2でもピンを外すことはあります。けれど、連写中に僅かに外したコマが出ても、直ぐに次のコマでジャスピンにできる(7Dでは時として2~3コマ必要だったこともある)。このレスポンスの速さも1D4並みと言えるでしょう。2000枚ほどサッカーを撮った現時点での私の感想は、7Dに比べて大きな進化が有る(性能差が有る)、と実感していますし、「う~ん、これでは1D4の出番がかなり少なくなるかも」とも思えてきました。

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上の作例
CANON 7DMarkⅡ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1250 絞り F3.2 評価測光 露出補正 -1/3 ISO 100 RAW
AI SERVO AF AFフレーム1点指定(領域拡大無し) 高速連写(秒10コマ)

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