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CANON EOS 1DX 発表(後編) [カメラ機材]

AF関係は完全リニューアルされたようで、一見すると1D4と7Dを合体したような感じに見えます。使用レンズにより測距点数とクロス測距点数が変動するにしても、F4でも従来のF2.8クロス測距並みの性能があるという事ですし、7Dで採用されたスポット1点AFやゾーンAFも採用されて、使い勝手の幅は確実に増えていると思います(F4レンズ使用時の精度アップが目につくので、これはフルサイズ化で1.4xテレコン使用者が増えること見こしての対処かな)。中央部には縦横に加え斜めのセンサーも配置したらしいので、背景のネットやフェンスにピンが引っ張られる事が少なくなるかも。
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ただ、ファインダーの見易さ(広さ)の向上は認めるものの、画面全体に占めるAFフレームの配置が、やっぱり中央に寄りすぎている感じを、実使用で従来の1D4ユーザーやAPS-C機ユーザーは感じるのではないかと思います(しかも、左右一番端のフレームはクロス測距ではない)。フルサイズ化された故ですが、それだけ画面端で正確な測距をすることの難しさを表している、とも思えます。以前キヤノンの技術の方から、AF性能はセンサー性能やアルゴリズムの熟成の他に、いかにセンサーに純度の高い光を導くかという点も重要、との話を聞いたことを思い出しました。その点で、楕円サブミラーを採用している1D系は、他機種よりも力を入れているはずですが、新開発された1DXのAFでも、フレームをちょっとでも外に広げることは、かなり難しい事なんでしょうね。
それでもカタログを見る限り、なかなか魅力的に思えます。AI SERVO AFも1D4のⅡ型からⅢ型になり、最も多くのプロからのフィードバックが期待される1D系ですから、アルゴリズムもきっと進化していることでしょう(実際の発売までまだ5カ月ありますから、現在も熟成中かも)。ただ、このAFばかりは使ってみないと分かりません。1D3の時も、発表の際は期待させてくれましたが、実際の使用では酷評も出て、結局その後2回のリコール修理を経なければなりませんでした。発売までにいろんな試写記が出てくるでしょうが、発売開始されて一般ユーザーの手元に渡ってからのレビューを楽しみに待ちたいと思ってます。
縦位置用のマルチコントローラーがやっと新設されたのは、ユーザーリクエストの反映でしょうか(私も機会あるごとに要求してました)。私のように縦での撮影が多い者にとっては、ファインダーを覗きながらの測距点変更が、随分やり易くなると思います。使う使わないは別として、カメラ前面マウント周辺に、様々な機能を割り当てられるマルチファンクションボタンが縦用・横用別々に新設された事を見ても、縦での撮影への配慮がうかがえますね。AF関係のメニューが、従来はカスタムファンクションの中の一部だったのが、1DXではAFタブとされた点も、私的には良く触るところなので好感点だし、背面液晶の縦横比も、1D4の4対3から3対2の104万画素3.2型になったし(3対2の画像を撮るのに、なぜ今まで液晶モニターが4対3だったのか理解不明)、記録メディアが現状ではSDよりも高速化が進んでいるCFのダブルスロット(1D3の時はUDMAへの対応が遅れてCF性能を生かせなかったもどかしさがありましたが、最新のUDMA mode7に対応)になった点、7Dで採用されたクイック設定ボタン(これ、私は結構便利に使ってます)や電子水準器の新設、新型のゴミ取り機能が搭載された点、1D4用との互換性を持ちながらも容量アップしたバッテリーなど、ボディ&機能関係の改良箇所は、1D3から1D4へのモデルチェンジ以上に感じ、この点では非常に魅力的。なのでよけいに、このボディにAPS-Hセンサーが載っていれば、借金してでも買っていたかも、などと私は考えてしまいます。その価格は、当初65万円程度と言われてましたが、キタムラでの予約は58万円程なので、発売当初の価格はそれくらいかな。値落ちの少ない1D系ですから、発売後1年経っても50万円を切るのは難しいかな(発売後の人気次第かも)。
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さて、メーカーのキヤノンは、従来の1D系と1Ds系を統合して1DXとして発売した、と言ってますが、私にはこの1DXは1D4の後継機にしか思えず、とても1Ds3ユーザーを納得させられるものではないと思ってます。私は1Dsユーザーではないので、あくまで憶測ですが、あの堅牢で利便性が高いボディに、フルサイズの高画素センサーが載っていたからこそ、1D系よりも30~40万円の追加投資に価値を見出して1Ds系を購入していたのだと思います。今回の1DXが、いくらフルサイズになろうとも1800万画素では、大判プリントを前提に撮影される方、緻密で高精細な画を望む方の買い替え意欲を刺激すると思えません。メーカー関係者は、1DXの1800万画素は1Dsの2110万画素の画を超える、と言いますし、画素数が画質の全てではないことは分かっているつもりです(APS-Cの高画素化はもう充分でしょう)。けれど、フルサイズセンサーの高画素化と高画質化のバランスレベルは、まだまだ上げられると思っているので、どうも私には言訳っぽく聞こえてしまうのです。1Ds系は需要が少ないので廃止しました、フルサイズの高画素機は他に用意しますので、そちらへどうぞ、という風に解釈してしまったのですが、どうでしょう。勿論、将来的に1Ds系が復活する可能性はありますし(今回統合すると言っちゃった以上、暫くは無いでしょうけど)、ソニーから(それを採用するニコンから)APS-Cで2400万画素、フルで3600万画素と言われるセンサー搭載機が登場しても、これまで高画素化をリードしてきたキヤノンが、一転してそれを捨てるとも思えませんから。
各カメラ雑誌の発売日を見越して10月18日に発表し、2日後の雑誌には記事が載る(少なくとも10月初旬には既に、各編集社に内容やら写真が配布されていたはず)とは、数が売れないプロ機にしてはキヤノンは力を入れてますね。1D4のAPS-Hを捨て、1Ds3の高画素を捨て登場した1DXですが、それを補える高評価とユーザー数を獲得できるのか、興味シンシンです。

とまあ、アマチュアユーザーの一人である私が、カタログを手にしてツラツラ思ったことを書いてしまいました。間違っている点・誤解している点もあるかもしれませんが、まあ秋の夜長、軽く聞き流してくださいね。
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