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サッカー撮影33(無駄) [サッカー撮影]

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フィルムからデジタルに移行して、間違いなく最大の恩恵を被っているのは、報道・スポーツ関係のカメラマンだと思う。何と言っても、枚数を気にせず撮れるという事は、ただでさえ撮影枚数が多く、瞬時のシャッターチャンスを逃さないことが第一使命のこれらカメラマンにとって、願ってもないことだ。その頃は連写をするにも、装着フィルムの残数を気にしながらだったし、「現場でフィルム交換の速さを競った」という話も聞いたことがあるが、それも昔。記録メディアとて、昨今の大容量化・高速化・低価格化のお蔭で、足枷にはなっていない。
プロのような目的意識もなく、技術も未熟な我々アマチュアカメラマンにしても、デジタルになったことで、失敗を気にせずシャッターを切れるということが、いろんな設定を試してみる、いろんな角度から被写体を狙ってみる、という積極的な試みに貢献してくれる。銀塩の頃は、その後の現像料の事が頭の隅に残って、ついシャッターを押す指が渋りがちだったのに、今はトライ&エラーを果敢に試みられ、それが少なからず撮影技術の向上にもつながっていると思う。ただ、闇雲に撮影枚数を重ねれば、良作が得られるというものではない、ということは、別段以前と変わりは無い。

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沢山撮れば、その中に良作品となる画が含まれる確率が高まる? いや、私はそうではないと思う。撮る画の平均レベルを上げてこそ、良作を撮れる確率は高まるのだと信じている。従って、たった15分ハーフの小学生の一試合で、「500枚も撮っちゃいました」という人に出会うと、ちょっと溜息が出そうになる。さぞかし家に帰ってからの削除作業が大変なことだろう。いや、そういった方ほど、せっかく撮った画だから、と削除しない事が多かったりする(HDDの単価も安くなったし)。
撮った画のその後の使用方法、鑑賞の視点などは、その人それぞれなのだから、見る人によっては無駄と思われる画でも、その人にとっては貴重な財産になることもある。脇に微かに写っている選手を見つけられたことで、出場メンバーの確認ができて助かったという経験、私にも有る。それでも敢えてここで記しておきたいのは、無駄な画は撮らない、ということ。

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自チームの出場選手全員を撮っておきたければ、一人ひとりを(たとえボール保持をしていないシーンでも)一枚はしっかり「使える写真」として押さえておく。チーム全体の写真・試合会場の雰囲気を押さえたければ、瞬時を惜しんで標準・広角レンズに替えてでも、試合開始直前・試合終了直後にしっかり「使える写真」として押さえておく。それでも連写を使って多くとる必要は無い。要するに、枚数多く撮ることで得られる偶然に頼らず、目的を持ってとる事で、無駄な画を随分無くすことができる。無駄を省ければ、撮影枚数全体のレベルを上げることに繋がり、それはより良作品を生む母体となる。
では、どんな画が無駄なのだろうか。それは人それぞれなので、一概には言えないのだが、撮影後にPCのHDDに入れたまま二度と見ていない画、使い道のない画、資料としても価値の少ない画、などがそれに当てはまるかもしれない。今一度振り返ってみて、思い当たるような画があれば、次の撮影時にはそんな画を撮らないよう心掛けるだけで、随分撮影枚数が絞り込まれる。

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120GBの外付けHDDが一万円ほどした頃に比べ、HDDの単価も安くなったことだし、大容量のものも出回っている。多く撮ったとて、それほど負担にはならないとの反論もあろう。しかし、得てしてそういう枚数過多であるほど、一番大事なところを撮り逃がしたり、一瞬遅れたりする。サッカーのように、プレーが途切れず、目的の被写体が常に動いている場合、必要なのは撮影者の集中力であって、試合中ずっとその集中力を高めた状態を続けられるほど、アマチュアの我々はタフではない。

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ただし、一瞬の動きを撮るサッカー撮影では、予測できない一瞬先のプレーのために、今シャッターを押さなければならない、という事は実戦ではよくある事。私は3~5連写を多用する。そうして撮った一連写のなかで、使える写真はまず一枚、残りはその一枚のための無駄とも言える。けれどこの無駄は、必要な無駄だと思う。この無駄と、何となく連写して良さそうな一枚が有ればいいなあ、という無駄とは根本的に違う。この根本的とは、意志・目的を持ってシャッターを切っているかどうかであって、その点の違いは理解していただけると思う。
デジタルだから、無駄な画をどんなに撮ってもコストにはならない。しかし、無駄の量産は、集中力と目的意識の欠如の産物。それでは、次の上のステップには行けない。再度言う、撮る画の平均レベルを上げてこそ、それが足場となり、良作を撮れる確率は高まるのだと、私は信じている。

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うらくん

おっしゃる通りです。
たぢただうなづくばかりです。
私もまだフィルムの時代なら写真でお金を頂こうと思わなかったでしょう。
高校時代からサッカーの写真撮ってましたが、クラスメートのお父さんが読売の写真部に所属していたのでフィルムをいつも頂いてました。
白黒だったので、自分で現像したので印画紙代だけでしたね。それでも負担でしたよ(笑)
フィルム交換の練習もしてました(笑)懐かしい。
一脚につけたまま片手でフィルムの入替しましたね〜。
今、ほとんど連写はしません。
いいシーンは大概コマとコマの間にありますね。連写スピードの恩恵は次のシャッターが早く切れる事でしょうか。
by うらくん (2012-06-13 08:24) 

Cimarron

サッカーを撮り始めた頃は私も相当無駄打ちしていましたね。
それが楽しかったのも事実ですが。

このごろは90分ゲームで試合前後の諸々も入れて600~800枚程度でしょうか、終日行われるユースの試合でも800~1200枚程度です。

撮影を始められた方は沢山連写してみて何が無駄か後から画像を見直されると良い経験になると思います。
by Cimarron (2012-06-13 12:37) 

UMESAN

今回も記事を拝見しながら、「ウンウン」と大きく頷いてしまいました。

7Dを購入した頃は(KissX3に比べて)飛躍的に連写が速くなったのが嬉しくって、小気味良いシャッター音も手伝って、連写している自分に酔いしれていたような…。
でも帰ってPCに取り込んでみると、駄作を大量生産。削除しながら冷静に見直してみると、「あれだけ連写したのに全然タイミング合ってない…」「実は撮りたかった絵は連写の間にあったのでは…?」
そう考えるようになってからはどんどん連写枚数が減ってきました。むしろタイミングを合わせるために連写を利用するような時もあって、結果的に歩留まりは以前より格段に上がっています。
やはり、自分なりに集中して撮れた試合は、自分なりの良作が出てくる確率が高いと思います。

でもこれからの季節、暑さで集中力も途切れがち。一瞬「ポ~」としちゃった時に「しまった!撮り逃した!!」となることも多いんですよね(苦笑)
by UMESAN (2012-06-13 19:03) 

ジュニアユース

みなさん、コメントありがとうございます。

うらくんさん、こんにちは。
私も一番最初に一眼を持った時は、私もフィルム交換の練習しました(懐かしい~)。
友人と現像に挑戦したことがありますが、高校生には敷居が高く、結局カメラ店任せに
なってしまいました。その頃を考えると、今はホント良い時代になりましたね。

Cimarronさん、こんにちは。
私は逆に、デジタルになったのに撮らなかったですねエ。コストかからないのに、一試合で
100枚未満なんてことも。たぶんフィルム時代の貧乏癖にせいでしょうね。それと、何が
シャッターチャンスなのか、まだ分かっていなかったからだと思います。

UMESANさん、こんにちは。
カメラマンにとって連写は有効な武器には違いないのですが、それだけで良い写真が撮れる
訳ではないですよね。連写性能は、秒何コマ撮れるか、ではなく、1コマ目から2コマ目までの
時間の短さ、なんですよね。その点を重視すれば、枚数は自然と多くはならないと思いますね。


by ジュニアユース (2012-06-14 21:53) 

ucchiee

お恥ずかしい限りです。いっぱいいっぱい撮ってます(汗)
コーナーキックとか連射で30枚くらい撮っちゃってます。反省。置きピンでまって撮ったほうがやっぱりいいですよね。
もっと精進します。
by ucchiee (2012-06-14 23:04) 

ジュニアユース

ucchieeさん、こんにちは。
恥ずかしいなんて、そんなことないですよ。ここには私なりの考えや方法を書いてますが、
それが唯一絶対だなんて思ってませんから。自分に合った方法を模索していけばイイこと
ですし、それに対して問題定義なりヒントなりになればいい、と思って書いているだけです
から。明日は雨みたいですが、私は撮影に行きます。お互い頑張りましょう!

by ジュニアユース (2012-06-15 20:05)