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サッカー撮影32(撮る価値) [サッカー撮影]

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県サッカー協会のご協力で、銀行のホールを利用してミニ写真展を行ったことは、以前このブログでもご報告しました。なかなか好評を頂いたみたいで、その後も他の銀行での展示が行われています。
このミニ写真展の件は、新聞や地元ケーブルテレビでも取り上げられ、その際には電話取材で応対しました。「どういった所を見てもらいたいですか?」との質問に、私は以下のように答えました。

「性別や年代を問わず、たった一つのボールを真摯にボールに向かう選手たち。その体全体から得られる躍動感、表情から得られる喜怒哀楽の感情。私はそれを美しいと思い、それを形にしたいと思い、シャッターを切りました。そんな彼ら・彼女たちに、サッカーの力強さ、素晴らしさを感じてもらえれば、と思います」

さて、「サッカーの力 in 三重2012」と題したこのミニ写真展、メインとなる大型パネルの他に、6点のサブパネル(B3サイズ)も展示されています。写真の選定にあたっては、2011年に撮った写真の中からベストを、というだけで、私に一任されました。で、その6点の内の1枚が下の写真です。

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(1D4+EF400mm F5.6 L 焦点距離 400mm 絞り優先AE 評価測光 AI SERVO AF
絞り F6.3 シャッター速度 1/1000  ISO 400 露出補正 -1/3 WB Manual RAW ノートリミング)

小学生の全日本少年サッカー大会や、高校生の高校サッカー選手権などの全国へつながる大きな大会は、多くの方々に注目されますし、その県代表を決める決勝戦などは、沢山の観客の方々が見に来て、私としてもぜひ撮りたいシーンです。しかし、それ以外は撮るに足らない試合なのか、といえば、決してそうではないと思うのです。上の写真は、昨年の高校サッカー選手権一回戦で撮ったものです。強豪校などは当然シードされていますから、一回戦を戦わなければならないチームとは、名もない弱小校です。当該校の関係者以外には、大して話題にもあがらず、注目もされません。雨でも試合を行うのがサッカーとはいえ、踏み込めば足首まで埋まる泥田のグランド。踏ん張れないので、ボールを蹴ることもままならない劣悪な環境を強いられての試合ですから、サッカーと呼べるかどうか。それでもどうでしょう、そんな条件下でも、高校生活最後の試合を戦う彼らの必死さが、伝わってこないでしょうか。もちろん一回戦ですから、サッカーのレベルとしては低いのでしょう。けれど私は(決勝戦の写真も撮りましたが)、ボールに向かう彼らの意気は、決して劣っていないと思ったからこそシャッターを切り、そんな彼らを美しいと感じたからこそ、この一枚を選びました。

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練習試合より公式戦、一回戦より決勝戦、地区予選より全国大会、選手も周りも期待し、話題に上り、気合も入ります。しかし、勝ち進むにつれて高くなる、そうした舞台に立てるのは、一握りの選手だけ。その他大勢の選手たちが、志半ばで涙をぬぐっているのです。技術や運や実力が足らなかったであろう、そんな彼ら・彼女たちは、撮るに値するシーンは無かったのでしょうか。

サッカー32-04.jpg

私はプロカメラマンではありません。大きな大会の決勝戦や強豪チームの試合、技術レベルの高い試合にしか、撮る価値を見出せないようなら、アマチュアカメラマンとしては失格だと思います。私は今、県サッカー協会のボランティアカメラマンをしています。決勝戦だけ撮ってくれれば、一回戦や二回戦など撮らなくていい、と言われたら、即座に辞めます。たとえサッカーの技術や実力が未熟でも、真摯にボールと向かい合う姿は(常にとは言いませんが)決勝戦にしか無いわけではなく、それは充分撮る価値があると思います。そしてそんな大多数の彼ら・彼女たちが礎となって、今のサッカーファミリーが成されていると思うのです。

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サッカー撮影の醍醐味は、常によい環境が用意されている決勝戦にだけ存在するわけではない、と信じています。土埃の舞う熱砂のグランドでも、小石が散らばる河川敷のグランドでも、蹴ることさえままならない泥田のグランドでも、これからも私は、できうる限り撮り続けて行こうと思っています。そんなサッカーファミリー達の、輝く小石の一輝を。

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Cimarron

私はU9からオーバー40まで撮影していますが、撮っていてそれぞれボールに向かって走る姿は同じだと感じます。
皆ボールを蹴るのが好きなんですよね。
そんな姿をリアルで写し撮ってあげたい、と思うとついつい機材に凝ってしまったり・・・・
サッカー撮影の醍醐味は奥が深いです。
by Cimarron (2012-05-14 12:25) 

ジュニアユース

Cimarronさん、こんにちは。
損得勘定抜きに、純粋に夢中になれるスポーツって、いいですよね。社会に出て、
いろんなしがらみの中で悪戦苦闘している身としては、羨ましく思えることもあります。
昔の私もそうだったのにな~、なんてネ。

by ジュニアユース (2012-05-15 16:54) 

pop517

ジュニアユースさんこんにちは。

私は野球を中心に撮影していますが同感ですね!
球児の1球にかける思いを感じながらシャッターを押しています。
たとえ1回戦でも決勝戦でもそれは同じですね。
少年野球でも高校野球でも…

これからも追い続けますよ^^
by pop517 (2012-05-16 11:39) 

ジュニアユース

pop517さん、こんにちは。
そうですよね、一球に掛ける思いは、どんなスポーツでも重いですよね。
これから、各種スポーツのシーズンですから、お互い忙しくなると思いますが、
体調を整えて、彼らの覇気を形にして残してあげたいですね。

by ジュニアユース (2012-05-16 20:52)