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CANON EOS 1DX 発表(中編) [カメラ機材]

さて、EOS-1D X(1DX)が発表されましたが、現段階の個人的な感想をちょっと書かせていただきます。勿論、実機を見たことも触ったことも無い段階ですし、1D2→1D3→1D4と1D系を使い続けてきたとはいえ、アマチュアユーザーの戯言なので、まあ個人のブログということで、軽く聞き流していただければ、と。

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1DXの詳細スペックについて、ここでは割愛させていただきますが、一番の大きな変更点で、最も話題になった点は、やっぱりセンサーサイズがAPS-H(27.9X18.6mm)からフルサイズ(36X24mm)に変更された点だと思います。コンパクトタイプのデジタルカメラのセンサーが、1/2.7から1/2.3が主流になったことは、大した話題にもなりませんでしたが、レンズ交換を前提とした使い方をするデジタル一眼の場合、使用レンズの焦点距離の点で使い勝手が大きく変わるこの変更は、まず注目すべき点でしょう。キヤノンのデジタル一眼レフカメラには、従来から3種類(APS-C・APS-H・FULL)のセンサーサイズが使われてきましたが、このAPS-HサイズのCMOSセンサーを使うのは(他メーカーを含めても)1D系のみで、中途半端なサイズとか製造コスト面で不利と言われ続けてきたことは、ご存じのとおり。ただ、使用レンズの焦点距離を1.3倍にする(実際はレンズ中央部をクロップすることで、焦点距離が延びた効果を生む)APS-Hサイズは、スポーツカメラマンなどの望遠系を主に使う方には評判が良く、それがこれまた連写速度等の点で優位な1D系に採用されたことが、この異端児に思えるAPS-Hがこれまで生き残ってきた大きな理由でもありました。ただ逆に、それ以外の理由でAPS-Hサイズを選ぶ理由が少ないのも確かで、近い将来無くなる可能性が高いのではと、随分以前から言われていました。それが今回のモデルチェンジで実施された、ということなのでしょう。
1コマ36X24mmのフィルムを使っていた一眼レフカメラが、そのフィルムをデジタルセンサーに置き換えるにあたって、当初はその価格が問題でした。CCDにしろCMOSにしろ、センサーは非常に高価な部品で、単純に置き換えるとカメラ本体価格が高くなりすぎ、普及に大きな障害になることは自明でした。そこで、大昔に有ったAPS-Cという規格を引っ張り出し、多くのメーカーがそのサイズのセンサーを採用することで製造コストを抑え、デジタル一眼を積極的に普及することになり、レンズメーカーをも賛同参加することで認知され、今に至ったという訳です。面積比で言えばAPS-Cサイズのセンサーは、フルサイズの半分にも満たないので、使用レンズの焦点距離は約1.5~1.6倍相当になり、望遠好きにはたまらないのですが、広角系に弱いことが当初は問題視されましたが、今ではAPS-C用の広角レンズが多数登場するに至って、完全に市民権を得た、という訳ですね。それを考えれば、今のデジタル一眼の大多数を占めるAPS-Cというサイズは、生産効率やコスト削減の点で決められたもので、APS-Cよりも少し大きいAPS-Hを「中途半端」とするなら、APS-Cだって「妥協」サイズです。ボディもレンズも(一部を覗いて)本来は36X24mmで受光し記録するように造られてた一眼レフカメラですから、上記の点が解決されれば、本来のサイズのセンサーに戻るのが道理と思います。ただ、APS-Cセンサーは既に市民権を得てしまった以上、これを無くすのは企業として損失なので、今後も無くならないだろうし、より低価格になっていくでしょう。さてそうなると、その中間サイズのAPS-Hは、やはり効率という名の下に無くなる運命だったのかもしれません(個人的には、これは惜しい事ですが)。

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これが最後のAPS-H機になるかもしれない、と思いながらこれまで買い替えてきた私ですが、とうとう手元にある1D4がそうなりました。では1DXに買い替えるか、といえば、今のところNOです。私の敬愛するスポーツカメラマンの菅原正治プロも指摘されていましたが、1D4に比べより長い焦点距離のレンズを使わなくてはならない点がネックです(最大の理由は懐が追いつかないことですが)。これまで、1D4+ヨンニッパ(EF400mm F2.8 L IS)で撮っていたのが、1DX+ゴーヨン(EF500mm F4 L IS)にするか、EF1.4x EXTENDERを常用するか、という選択を迫られます。前者の場合、新聞社などの会社や著名なプロなら、既にレンズラインナップが豊富に確立されているでしょうから、保管庫から持ち出すレンズが変わるだけですが、我々のようなアマチュアの場合は、やっぱりレンズの買い替えを意味し、それは当然更なる投資が必要です。開放F値がF2.8からF4になるのは、たぶん高感度特性の向上で補えると思いますが、個人的にはやっぱりゴーヨンよりヨンニッパのキレ味が好きなので、その点での抵抗感もあります。後者を選択した場合、動体撮影ではテレコン使用によるAF速度・レスポンスの低下が気になりますし、描写的も一段落ちる(なので一段絞りたい)ことを考慮すれば、今までテレコン無しの感覚に慣れている身に、追加投資したのに実際の撮影で何だかもどかしい、といった事になりそうで。
では、1DX+ヨンニッパで、足りない場合はトリミングで対処、という方法はどうでしょう。1DXのフルサイズ1800万画素センサーを、1D4のAPS-Hサイズにトリミングすると、1100万画素を少し超える程度で、現在の1D4の1600万画素には及ばない。APS-Hサイズにトリミングして現行の1D4並みの画素数を確保するには、フルサイズで2500万画素程度必要で、こう考えると1DXの優位性が見出せません(1D4の画素ピッチは5.7μmに対して1DXは6.95μm)。画質は何も画素数だけで決まる訳ではない、ということは充分承知しています。ただサッカーのように、常に前後左右に動きまわっている被写体を単焦点レンズで撮るとなると、元々がトリミングの頻度は高く、1DXに替えて更にその頻度が増すようだと、手間が増して緻密感が減る結果となり、せっかくの投資効果が怪しくなります。高感度に強くなることや諧調特性の向上などが見込まれるでしょう。でもそれは、ある意味当り前のことであって、画素ピッチを同一のままフルサイズ化してそれを実現することが、技術の向上であり、モデルチェンジの意味であり、投資するに値する価値だと、私は思うのですが、どうでしょう。7Dにおいて高画素化(画素ピッチの狭小化)の弊害も感じていますので、私は何も画素数至上主義ではないのですが(SONYのAPS-Cで2470万画素というのも、ちょっと・・・)、この1DXのフルサイズ化と画素数に関しては、どうも魅力&進化度&投資価値を感じられないのです。
画素数をある程度抑えたから、連写速度を1D4の秒10コマから秒12コマに増やせたのだ、という指摘があっても尤もだと思います。連写速度は速い方が良いと思います。それは、1秒間に何枚撮れるか、ではなく、一枚撮って次の一枚を撮るための時間が如何に短いか、という意味でです。秒8コマの7Dでは0.125秒後に次の1枚が撮れます。秒10コマの1D4では、それが0.025秒短縮されます。秒12コマの1DXになると、7Dより0.042秒、1D4から0.017秒短縮されます。この点を重視される方なら、1DXの価値はグンと上がるかもしれません。また、画素数を押さえて画素ピッチを確保することで、ISO51200を可能にしたことに価値を見いだせる報道関係の方なら、歓迎されるかもしれません。ただ私は、そうではないのです。
カタログスペックだけで見れば、このフルサイズセンサーの採用が、私の使用状況においては魅力的に思えず、どうせフルで出すなら2500万画素程度で出して、それで1D4以上の高感度特性と諧調特性を実現してこそ、1D4からの2年間の進化を証明したことになるのでは、などと思ってしまいます。買えないひがみ、かもしれませんが(笑)。

(あ~あ、長文になってしまいましてスミマセン。続きは次回で)
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volvo357

思い切って1D4! と密かに狙ってましたが、

モデルチェンジが私の予想より1年早く、

既存ユーザーへの配慮も足りない気がして

気持ちが萎えてしましました。



by volvo357 (2011-10-23 00:47) 

ジュニアユース

volvo357さん、こんにちは。
1D4は併売という形はとらずないみたいですね。新品買うなら今ですよ~、って誘ってみましたが・・・

by ジュニアユース (2011-10-23 23:42) 

HalKai ( Pompoko55)

ご無沙汰してます。
私も今回は飛びつく理由が見つからず、もし万が一買うとしても来年の3月を過ぎて仲間の評価を聞いたり見たりしてからだな、と思ってます。
すくなくとも、私の周りのスポーツ報道系カメラマンで本機種の登場を喜んでいる人は今のところ一人もいないですね(笑)
さて、どうしましょう?
by HalKai ( Pompoko55) (2011-10-24 16:31) 

ジュニアユース

Pompoko55さん、お久しぶりです。
やっぱりPompokoさんの周りのプロの方々も、そんな感じですか。多分これから作例やらサンプルやら試写記
なんかが出てくると思うのですが、画の向上はイイんでしょうね。ただ、実際の使い勝手と投資額のことを考えると・・・
これから出るであろうEF200-400 F4x1.4とセットで買え、ということなんでしょうかね。

by ジュニアユース (2011-10-24 18:29) 

HalKai (Pompoko55)

来年のオリンピック競技を対象とすると、室内は被写体との距離が短いのでフルサイズでノイズが減る方が良いという判断かも知れないですね。
ニコンがそうであるようにね。屋外は相変わらず1D4を使うプロが多いはずです。でも、そのうちに代わってしまうのでしょう。
Xの発表で、EF200-400 F4は内蔵テレコンを入れた意味がわかりましたね。F2.8でなくても、今以上の高ISOでSSを稼げということでしょう。
実は、私にとってはXボディーよりもこのレンズのほうが気になったりします。
ゴールライン後ろで待っていると、トライシーンは400mmでは長すぎるので、流れを読んで70-200mmに持ち替えてますが、どうしても間に合わない時があって、良いシーンを取り逃すこともよくあります。持ち替えなしで撮れたらなあと思うので、このレンズはテストしてみたいです。
でも、これもかなりの額なのでしょうね。

by HalKai (Pompoko55) (2011-10-25 12:19) 

ジュニアユース

Pompokoさん、こんにちは。
私もEF200-400 F4LISが1.4xを搭載して発表された時に、次期1Dがフルサイズになるから
なのでは、と予測してしまいました。
そして、この1DXは、新型のⅡ型レンズと組み合わせることで、レリースタイムラグも1D4より
短縮されるとのことですから、新型レンズと組み合わせることを前提にされているのかもしれません。
そして、EF200-400は内蔵1.4xテレコンを使っても(構成レンズ枚数が変わるだけですから)
AF速度が落ちない(ただし1DXと組み合わせた場合のみ)、なんていうこともあるのかもね。

by ジュニアユース (2011-10-25 19:51)